<第2回>個人メーカーの奮闘。「コロウラ」&「メックメイカー」誕生秘話

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<第2回>個人メーカーの奮闘。「コロウラ」&「メックメイカー」誕生秘話

プロトクラフト ProtoCraft

ボードゲーム×ミニチュア

いま、SNS上で大きな話題を集めている新進気鋭のボードゲームメーカー「プロトクラフト」。立体フィギュアとボードゲームを融合させたコンセプトで、新たなゲームカテゴリを切り拓いています。

今回のエピソードは同メーカー代表の一瀬大地さんに、商品への思いや商品づくりの裏側について、<全3回>にわたって語っていただきました。

 

◆目次◆

<第1回>ボードゲーム×ロボットメカ!?話題のゲーム「コロウラ」の魅力に迫る!

<第2回>個人メーカーの奮闘。「コロウラ」&「メックメイカー」誕生秘話

<第3回>ボードゲームメーカー「プロトクラフト」が切り拓く「個人メーカー」の可能性

 

◆◇◇◇

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前回>、「コロウラ」の魅力を語っていただきました。いまも一人ですべて作られているのでしょうか?

 

一瀬:

はい。基本的には企画からデザイン、原型、量産まで私一人でやっています。ですがパートによってはサポートしてくれる仲間がいます。

 

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ぜひ商品づくりの流れをお聞かせください。

 

一瀬:

ボードやパッケージに関しては、最近はデータを作って印刷会社に印刷を依頼しています。はじめの頃はそれも裁断機やコーナーカッターで自作していましたが立体物にかける時間を確保するために印刷会社様の力を借りています。立体物のフィギュアに関しては、まずはじめに原型をつくり、その原型をもとにシリコン型を作ります。

 

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この時点ではどのようなポイントを意識されているのでしょうか?

 

一瀬:

量産時に樹脂に気泡が入らないように型の形状を工夫することでしょうか。導線の角度や位置を工夫しないと完成品に大きな気泡が入ってしまい、商品として使えないものになってしまいます。

 

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ぜひそのポイントとなるシリコン型を作る工程も拝見させてください。

 

一瀬:

かなり原始的なやり方なのですが、紙コップに原型を配置して、そこにシリコンを流し込みます。

 

 

一瀬:

その際に、気泡が入ってしまうと型の寿命が短くなってしまうので、脱泡機の真空状態の中に入れて空気をすべて抜いています。

 

 

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すごい!泡がぶくぶく出てきましたね。

 

一瀬:

鍋の中の気圧が下がることでシリコンの中の小さな気泡が膨らみ浮かんできます。登山の時、お菓子の袋が膨らむのと同じ原理ですね。この時、泡があふれないように、コップの周りに養生テープを巻いて壁を高くしています。この脱泡機は個人でも購入できるレベルの価格で、なおかつ手作業でやるよりも早く、クオリティも高いので重宝していますね。

 

 

一瀬:

そして気泡を抜いた後は、気圧を通常状態に戻し20時間ほど寝かせれば完成です。

 

◇◆◇◇

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型が出来たら、あとは量産ですね。

 

一瀬:

はい。あとは型の中に樹脂を流し込み、固まったらフィギュアを取り出して、また樹脂を流し込むことの繰り返しです。

 

▲シリコン型の中に樹脂を流し込んでいく様子

 

 

一瀬:

このシリコン型一つあたりに何個商品を作れるかで原価率も変わって来ます。ここが私のノウハウ部分ですが、今回だいぶ公開しちゃいましたね・・・(笑)

 

◇◇◆◇

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企業秘密をがっつり公開いただきありがとうございました!このままの勢いで、ぜひ「コロウラ」に続く新商品についてもお教えください。

 

 

一瀬:

11月のゲームマーケットで初お披露目の予定なのですが、今日(取材日)まさにテストプレーをしようとしていたところでして。

 

>:

またまた立体ロボットメカが目立ちますね。

 

一瀬:

これは「メックメイカー」という名前のボードゲームで、ボードの上をロボットがわちゃわちゃと動き回るコンセプトは「コロウラ」と同じなのですが、そこにさらにカスタマイズ要素や戦略カードゲーム要素を盛り込んだ、より大人向けの商品となっています。

 

>:

カードを使って進軍していくイメージでしょうか?

 

一瀬:

おっしゃる通りです。カードに移動範囲や体力などが記載されていて、それを使って自分のメックを相手陣地に進軍していくゲームになっています。

 

 

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コロウラで人気だったコンセプトを継承しつつ、よりターゲットをハイエンドにしたという形ですね。今回のロボットデザインは個人的にかなり好きです(笑)。

 

一瀬:

ロボットには「メダロット」や「フロントミッション」、「アーマードコア」といったシリーズを想起させるようなデザインとカスタマイズ要素を加えています。我々はまさに世代ですよね(笑)

 

◇◇◇◆

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「カスタマイズ」要素についてもう少しお聞かせいただけますか?

 

一瀬:

ロボットは脚・胴・頭の3パーツに分かれるのですが、これを組み替えたりすることで自由に自分だけのメカを作ることが出来ます。

 

 

一瀬:

ボードゲーム好きでなくても、ロボットをカスタマイズしたり塗装したりしてオリジナルメカを作る遊びを楽しんでいただけたらなと思っています。

 

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「ボードゲーム」界に「プラモデル」における王道の遊びを持ち込まれたイメージですね。

 

一瀬:

これが私の強みであり差別性だと思っています。なので「ワンフェス(ガレージキットのイベント)」ではなくて「ゲームマーケット(ボードゲームのイベント)」に出店することに意味があると思っているんです。

 

>:

差別性をあくまで意識されているのですね。

 

一瀬:

ここからは私の仮説ですが、「ボードゲーム好き」は結構な確率で「ミニチュア遊び好き」でもあるはずなんです。ボードゲームで全体の戦況を俯瞰することと、ミニチュアの世界観を俯瞰する楽しみは本質的には共通していますから。

 

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さすが、元囲碁部でモデラーでもある一瀬さんならではの発想です。

 

 

一瀬:

「メックメイカー」は私の趣向が詰まった商品ですし、仮説を確かめるための商品でもあります。こういった商品を自由に出して世の中の反応を確かめられるのは個人メーカーの一番の醍醐味ですね。

 

◇◇◇◇

個人メーカー「プロトクラフト」の商品には、企画から量産まで、一瀬さんの思いや技術がぎっしり詰まっていました。商品を手に取ると、きっとそんな思いも自然と伝わってくるのではないでしょうか。

次回、そんな一瀬さんが創業するまでの人生と、今後の「プロトクラフト」が目指す未来についてお伺いします。

 

To be continued <第3回>ボードゲームメーカー「プロトクラフト」が切り拓く「個人メーカー」の可能性

 

取材・文・写真:小縣拓馬

 

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