<第2回>葛飾区の地場産業として ーオビツボディ®️とスラッシュ成形ー

<第2回>葛飾区の地場産業として ーオビツボディ®️とスラッシュ成形ー

<第2回>葛飾区の地場産業として ーオビツボディ®️とスラッシュ成形ー

オビツ製作所

フィギュア・人形等の製造・販売

オビツ製作所のアイデンティティとも言えるのが、「スラッシュ成形」の技術です。そして、現在同社の代表選手となっているのが「オビツボディ®︎」。この2つは、どのように生まれたのでしょうか?

創業から同社を牽引する代表取締役社長・尾櫃充代さんにお伺いします。

 

◆目次◆

<第1回>オビツ製作所社長・尾櫃充代が語る ー創業秘話と50年の歩みー

<第2回>葛飾区の地場産業として ーオビツボディ®︎とスラッシュ成形ー

 

◆◇◇◇

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前回のお話にあった「スラッシュ成形」というのが、オビツ製作所さんの特長ですよね?

 

尾櫃:

オビツ製作所の根底にあるのがスラッシュ成形です。これは今でも変わりません。葛飾区の地場産業として未来に残さねばならないということで、ずっと続けています。スラッシュ成形は細かい所まで変わった形が作れるので、マニア向けフィギュアなどで力を発揮しています。

 

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50年以上もやっていらっしゃると、業界の流れでのターニングポイントも経験されていると思います。そうした中で出てきたのが「オビツボディ®︎」となりますか?

 

尾櫃:

17、8年前に、事業に変化がある中で、先代が考えたのが「オビツボディ®︎」という、人間と同じ関節が何十箇所も同時に動く人形です。一番はじめに60センチの大きな人形を作って、それで特許をとってブレイクしましたね。

 

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特許がブレイクのきっかけだったのでしょうか?

 

尾櫃:

特許は最初から目指していたわけではなくて、出したら取れたんですよ(笑)。作ったオビツボディ®︎を弁理士さんに見せたら特許性があるから出してみろと言われて、たまたま出しんです。我々は業界内では小さなメーカーですから、結果的に特許は大きな武器になりました。

 

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いまやドール素体の代名詞といえるほど、「オビツボディ®︎」はロングセラーとなっています。

 

尾櫃:

不思議なもので、玩具というのは10年周期でトレンドが変わっていきます。しかしオビツボディ®︎は約20年前の発売から衰えることなく、今も人気が続いてくれています。これは時代のニーズが大人ホビー市場、そしてより「良いもの」に流れてくれているからでしょう。

 

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メイド・イン・ジャパンにもこだわられていますよね?玩具メーカーの多くは中国などの海外生産にシフトしていますが、生産を海外に移そうと考えられたことはありませんでしたか?

 

櫃:

全く!なかったです。バブルの時代は安い労働力を求めてみんな中国に行きましたでしょう?そんな時でも先代は「冗談じゃない!こんないいスラッシュ成形の技術を海外に教えて、真似されて低品質のものを作られたくない。最後の一人になっても残る」と、かたくなに拒み続けてきました。

 

 

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結果的に、それがよかったのでしょうか?

 

尾櫃:

大正解ですよ。バブルが弾けて、今度は中国からみんな戻ってきたけれど東京にはもう工場が無いし職人もいない。「オビツさん、ずっと残ってて正解だったね」と今でも言われています。

 

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御社の職人たちが他社には無い、一番の財産なのですね。

 

尾櫃:

そうです。うちは絶対「メイド・イン・ジャパン」にこだわり続けた。このスラッシュ成形は、手作業や職人の感覚が命ですから絶対に残していかなければならないと、今でも守っているんです。

 

 

尾櫃:

今はお客様も目が肥えてきていますから、単価が安くなくても良いモノが売れる時代です。お客様のニーズに対して「できません」とは絶対に言わない。なんとか工夫して、満足していただける商品を作る。それがうちのやりかたです。

 

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オビツボディ®︎は世界中にファンが多いと思います。

 

尾櫃:

先ほど言ったように、簡単に真似できるような技術ではありません。同じように作ろうとしたけれどうまくいかない、という海外メーカーも多く、うちの職人たちの技術を求めて問い合わせてくる方もいます。「オビツボディ®︎」の技術を生かして、今後も新たなヒット商品も生み出していきたいですね。

 

 

◆◇◇◇

メイド・イン・ジャパンや、葛飾区発という、守り抜いてきたこだわりが光る尾櫃さんの言葉でした。

「日本は中小企業が支えているんですよ」という尾櫃さんの言葉には、50年以上玩具業界で「商売」を続けてきた重みがありました。

 

文:吉川大郎

取材・写真:小縣拓馬

 

OBITSU展 開催

【 場 所 】レーベルショップ秋葉原ギャラリースペース

【開催期間】2019年6月1日(土)~6月30日(日)

 

▼オビツボディを使ってコマ撮りに挑戦!

 

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