<第2回>NAOKI氏に訊く、“好き”を仕事にするために

<第2回>NAOKI氏に訊く、“好き”を仕事にするために

<第2回>NAOKI氏に訊く、“好き”を仕事にするために

ティタノマキア

プラモデル発オリジナルコンテンツ

「自分が考えた企画を立ち上げたい」。仕事をしていれば誰もが夢見ることではないでしょうか?NAOKIさんは「好き」を仕事にし、自分で考えた企画を立ち上げたわけですが、その秘訣は何でしょうか? 

 

◆目次◆

<第1回>NAOKI氏総合プロデュース「ティタノマキア」とは?

<第2回>NAOKI氏に訊く、「好き」を仕事にするために

<第3回>ティタノマキアに流れる、自由への肯定感



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今回は、NAOKIさんの仕事術的な話題を中心にお話を伺いたいと思います。模型業界では、NAOKIさんのことを知らない人はいないと思いますが、まずは何をされている方なのかをお話いただければと。

 

 

NAOKI:

そこがいつも難しいのですが、いろいろなことをやっていまして・・・。メカも含めて様々なデザイン業もやっていますし、(プロ)モデラーとして約20年くらい活動しています。そのほか、模型業界内外でプロデュース業や企業の企画コンサルも携わっているので・・・なんて言ったらいいんだろう、マルチクリエイターで良いんですかね(笑)。

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それ以前はどんなお仕事をされていたのですか?

 

NAOKI:

デザイン業は並行してずっとやっていますが、その前の経歴が、これまたよく分からないといいますか(笑)、アパレル業界にいたりファッションモデルをしていたり、コックもやっていました。結果として、何かを作るのが好きなんだなということに、後から気がついたという感じですね。

 

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世代としては、ガンプラブーム直撃世代ですよね?当時、そしてその後はどのように模型と関わっていたのでしょうか?

NAOKI:

ガッツリそうです。小学生の頃にリアルタイムでガンプラブームがあって、そこからずっと作り続けています。

でも実は当時は作った作品を人に見せたいという気持ちがあまりなかったんです。今はSNSなどがあって気軽に自分の作品を見せたり仲間を作ったり出来ますし、それがなかった頃でも模型店を中心としたコミュニティがあったのですが、そこに加わろうという気持ちがなかったんですね。

プラモデルって、基本的には「個」の趣味じゃないですか?自分の世界に没頭して、自分で好きなように作るという。自分でかっこいいと思ったら、それでいい。そこに他人の評価はあまり必要としておらず、自己完結していました。もちろん褒められたら褒められたでそれはそれで嬉しかったとは思うんですけどね(笑)

なので、誰でも通る道ですが、中学生や高校生になるとプラモデルも卒業したりしますよね?そういう時期が来ても僕は外では友達と楽しく遊びつつ、家に帰るとプラモデルを作るという感じだったんです。

人になったらなったで音楽やサーフィンやクラブ通いなど、家の外での趣味や遊びも増えていったのですが、その辺のスタイルは一貫してましたね。徹夜でクラブで遊んで朝帰りした後やサーフィンに行ってクタクタになっても、家に帰ったらプラモデルを作るという(笑)

もちろん仕事にしようなどとはこれっぽっちも考えていませんでした。 個人の趣味としてずっとプラモデルを作り続けていて、それは自己完結した趣味だと捉えていたと思います。

 

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お仕事はモデルさんやコックさんをされたりしていて、模型業界とはあまり係わり合いがなかった?

 

NAOKI:

はい。まったく(笑)

模型業界に関わるようになったのはちょうど30歳ぐらい、ガンダムSEEDが始まったあたりですね。それ以前に興味本位で初めてエントリーしたコンテストがきっかけになり、巡り巡って初めて模型誌で作例を製作させていただくようになりました。

モデラーとして活動を始めた後も当然雑誌作例だけでは食べていけませんから模型業界以外のデザイン仕事をしていました。 そうこうしているうちにメーカーさんのお仕事などもいただけるようになったのですが、幸い色々な事が出来たので重宝がられて、デザインや試作造形、原型仕事など、色々な仕事をやっているうちにいつの間にか模型業界のお仕事がメインになった、という感じですね。

僕自身色々な事に興味を持つ気質のようで、業界にこだわらず自分に出来そうな事であれば色々やってみて、そこで身についたスキルをまた違う仕事で応用し・・・とやっているうちに現在にスタイルになりました。

 

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ここまで続けられるとは、というよりも仕事になるとは当時は思ってもみなかった?

 

NAOKI:

そうですねぇ・・・びっくりですよね(笑)。親とよく話すのは、「昔はワガママ言われてプラモデルとかを買ってあげたのが、身になってよかった」みたいな(笑)。

 

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作ることが好きだった、模型はずっと続けてこられたというベースがあって、そのうえで今回のティタノマキアのような、自分で考えていろいろな人を巻き込みながら企画を実現していると思いますが、仕事の面で普段意識されていることはありますか?NAOKIさんのようなことをしたい!と憧れる若い人も多いと思うのですが。

 

NAOKI:

「好き」というベースはありますが、仕事として考えると、まさに「仕事として」というのがキーワードだと思っています。

基本、模型業界という趣味性の高い世界で仕事をしている方達って自分同様「好き」がベースになって仕事をされている方が多いです。でも、「好き」を共有できる者同士で仕事をお願いしようとしても、商売としてちゃんと成立するビジョンを提示出来なければ、いくら楽しそうであっても乗ってもらえない。

当たり前で大前提の話ですが、こういう世界にいると見失いがちな大事な事です。そこがお互いに見えていないとビジネスパートナーにはなれないというか。

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好きで楽しいだけではない部分の、工夫といいますか要素が必要だと?

 

NAOKI:

工夫、と言いますか、主観視と客観視のバランスの取り方が重要かなと思っています。企業へ勤めていらっしゃる方はまた別の話でしょうが、フリーで自分が好きなことを生業にしていると、趣味と仕事の境界線が曖昧になってしまいがちです。好きだからこそ客観視出来ず主観が入りすぎてしまうと言いますか。

メーカーさんとの仕事、特にこのような企画を提案、そして回していく場合、商売的なところを含めて如何に俯瞰で物事を見れるか?というのがとても大事だと思っています。

とはいえ自分というファクターがポイントとなる場合、僕という「個人」の趣味趣向もそこに加味していけなければ自分が携わる意味もありません。もちろん主観を全面に押し出すアーティスティックな仕事もある訳で、そこは仕事ごとにケースバイケースでそのバランスを自分の中でアジャストしています。

好きなことを仕事にしているからこその個人の趣向=主観性、そしてそれをちゃんと仕事として成立させるための俯瞰の目線=客観性、のバランスを自身の中でうまく取る事が趣味性の高い業界で仕事を進めるにあたり最も気を使う部分かもしれません。

 

(氏が総合プロデュースを手がけるKADOKAWA発行のガンプラ専門模型誌「GUNDAM HOBBY LIFE」。作例はもちろん毎号の企画立案からモデラーの手配まで氏が手がけている。紙面全体のバランスを見つつ、メインモデラーとしての自分も立てなければならないという、まさに「俯瞰の目線」が要求される仕事である。)

 

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それを続けてきたから、ティタノマキアも始動したということでしょうね。

 

NAOKI:

だと思いたいですよね。お互いWin-Winになるような企画・座組みでないと、巻き込むこちらも申し訳ないですし、巻き込まれてよかった!というIPにしていきたいですね。



◇◇◇◇

「好き」を仕事にするために、そして周囲の人々を巻き込むために、考えなければいけないのは、あまりにも当たり前の「仕事として成り立つか?」ということ。実は、それこそが本物の「楽しい」ではないでしょうか?

逆に言えば、持続的な「楽しい」は、意外と困難を伴うのかもしれません。次回は、NAOKIさんの模型への考え方や、ティタノマキアの今後についてお伺いします。

 

取材・文:吉川大郎

取材・写真:小縣拓馬

 

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