<第1回>球体関節人形「中野大好きナカノさん」誕生秘話。

<第1回>球体関節人形「中野大好きナカノさん」誕生秘話。

<第1回>球体関節人形「中野大好きナカノさん」誕生秘話。

中野大好きナカノさん

中野シティプロモーション「中野大好きナカノさん」

中野は不思議なまちです。コアなお店からおしゃれな公園まで、幅広い顔を持ち合わせています。

そんな中野区に彗星の如くあらわれた球体関節人形「中野大好きナカノさん」。男性なのか女性なのかもわからない(ナカノさんいわく「気にしたことなかった」)「中野大好きナカノさん」ですが、2019年2月の登場からインスタグラムなどで人気を獲得し、区民の間でも絶大な認知度を誇ります。

今回はEpisoze編集部が、中野区シティプロモーション係の皆さんに取材を実施。これまで明かされなかったナカノさん誕生秘話に迫ります。

 

◆目次◆

<第1回>球体関節人形「中野大好きナカノさん」誕生秘話。 

<第2回>好きなように生きていれば、たいがいのことは気にならない。 



「あらゆる個性を受け入れる」中野区

 

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まずはじめに、中野区とはどんな町か? ご紹介いただけますでしょうか。

 

中野区シティプロモーション係(以下、中野区):

中野区は今年で開業130周年を迎えた中央線、そして新宿と共に発展してきた利便性の高い町です。なので近年発展してきたイメージが強いのですが、実は歴史的にも魅力があるまちです。

たとえば、江戸時代の5代将軍徳川綱吉の頃には「生類憐みの令」が出され、中野にはお犬様を養育するためのお囲い(犬小屋)が設けられました。いま中野区役所がある場所にもお囲いがあったので、区役所前には「お囲いの犬の像」が設置されています。

 

▲中野区役所前にある「お囲いの犬の像」

 

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一方で最近は中野ブロードウェイを中心とした「サブカル」のイメージが強いですよね。

 

中野区:

中野ブロードウェイは1966年から開業した複合ビルですが、もともとは一般的な商業ビルでした。「サブカルの聖地」としての地位が確立したのは1990年代のサブカルブーム、そしてわずか2坪のスペースで1980年頃に開業した漫画専門古書店「まんだらけ」さんの存在があります。

いまでは「まんだらけ」さんは漫画のみならず様々なプロダクトを扱っていますし、同調する形で様々なサブカル専門店が集まってきて今の中野ブロードウェイが形作られていきました。

とはいえ、サブカル系のみならず、昔ながらの地元密着店や新業態店も混在するのが中野ブロードウェイの魅力です。このような多様性は中野区の魅力の1つだと思っています。

 

 

中野区の魅力から生まれたナカノさん

 

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そんな中野区で「中野大好きナカノさん」が生まれたきっかけをお聞かせください。

 

中野区

中野区のシティプロモーションは「ナカノミライプロジェクト」と「中野大好きナカノさんプロジェクト」の2本立てで運営しています。

「ナカノミライプロジェクト」では、区民や地元企業の皆さまと一緒に中野の魅力、そして町を良くするアイディアを考えてきました。その中で浮かびあがってきたのが「あらゆる個性を受け入れるまち」という魅力です。

具体的に説明すると、中野区は毎年約3万人が転出入する人口流動性の高い町です。しかも20代の若い人が転入して来ることが多く、約120ヶ国の国籍を持つ方々が暮らすグローバルなまちでもあります。

そんな若い方々や海外の方々が、それぞれの「趣味」や「好きなもの」と一緒にやってくる。それが中野区の「ごちゃまぜ感」に繋がっていると捉えていて、「他人と違うことを気にしない」「好きに生きられる」のが中野ならではの魅力だと考えました。

 

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その魅力の伝道師として「中野大好きナカノさん」が誕生したのですね。

 

中野区

そうですね。いろんな個性を持った人たちが好きなように生きているまち中野。その人たちが、自ら手にとって中野の魅力を表現できるような、そんな企画を実施したいと考えたのが発端です。

最初はいろいろなアイディアがあったのですが、最終的に人形という形に落ちつきました。

人形のナカノさんを1人の新しい仲間として認め、ナカノさんに中野の魅力を語ってもらうことが強いメッセージになると考えたのです。とはいえ、最初はビジュアルインパクトが大きいので様々な反応がありましたね(笑)

 

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たしかに、最初見たときはびっくりしました。でも今や町にすっかり馴染んでいるのが中野のすごいところですよね(笑)

 

 

会員証は手作り人形?

 

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具体的に「中野大好きナカノさん」の取り組みをお聞かせください。

 

中野区

まずはSNSでの情報発信です。2019年の2月にInstagramとtwitterの中野大好きナカノさん公式アカウントを開設し、中野の魅力的な景色、風景、お店、人、イベント等の写真を投稿しています。(現在はFacebook公式アカウントも開設)

 

▲中野大好きナカノさんインスタグラムより抜粋。まるで人形が生きているような写真が、中野の名スポットと共に投稿されています。

 

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ナカノさんが小さくなった「ちびナカノさん」を貸し出しもされていますよね。

 

中野区

区民の皆さんが参加しやすく、SNSでの投稿もしやすい企画を実現するために、「中野が好きです会員」の運用を2019年7月からスタートしました。

具体的には、より手に取りやすいサイズとしてデフォルメされた「ちびナカノさん」を中野区内の図書館8箇所と区役所でレンタルできるようにしました。「ちびナカノさん」は商店街の店舗さんの中にも設置いただいたりして、様々なところで手に取れるようにしています。

 

▲ちびナカノさん。身長12cmで、様々なポーズで撮影ができる。

 

加えてちびナカノさんのキーホルダーを、イベント時や図書館でちびナカノさんを返却した時に配布しています。この「ちびナカノさん」「ちびナカノさんキーホルダー」が、中野が好きです会員の会員証になるのです。

 

 

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「中野が好きです会員」になると何か特典があるのでしょうか?

 

中野区

協力店舗で会員証を提示したり写真を撮ってSNSに投稿すると、オリジナルの限定サービスを提供してもらうことができます。(「中野が好きです会員」サービス実施店舗一覧

シティプロモーションが一方向で終わるのではなく、参加者が自ら発信していただけるようなきっかけになればと思っています。

 

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いろんな個性を持った人たちが自ら手にとって中野の魅力を表現する、当初の構想が形になってきましたね。

 

中野区

最初にSNSアカウントをスタートしたときはすごく不安で、全然フォローされないんじゃないかとビクビクしていました(笑)。

でも蓋を開けてみるとフォロワーさんも増え、SNSで投稿してくださる人たちも増えてきました。地域の方々にも「面白いことやってるね」と声をかけていただいたりもします。

なかなか区の仕事で「面白いことやってる」と言われることは少ないので、そういう声をかけていただけるのはとても嬉しいですね。これからも中野の魅力が、中野が好きな人たちからの発信で多くの人に伝わるといいなと思っています。

(中野大好きナカノさん公式SNS InstagramTwitterFacebook

 

◆◆◆◆

球体関節人形で性別も不明。そんな「中野大好きナカノさん」が自然にまちの仲間として受け入れられている。こんなまちがあってもいいよね?

次回、おもちゃホビーメディアらしく、ナカノさんをもう少し深掘りして解説します!

<第2回>好きなように生きていれば、たいがいのことは気にならない。 

 

取材・文・写真:小縣拓馬

写真協力:中野区

(c)中野区

 

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