<第1回>新潟県燕三条発、プラモデル用「究極のニッパー」誕生物語

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<第1回>新潟県燕三条発、プラモデル用「究極のニッパー」誕生物語

ゴッドハンド

ニッパーの開発・製造・販売

東京からバスに揺られること約4時間。ここ、新潟県燕三条には、金属加工製品のものづくり工場が並ぶ工業地帯が広がっています。

 

 

田んぼの道を進み、工業地帯の中に入ると見えてくるのが究極のニッパーこと「アルティメットニッパー」をつくるゴッドハンド株式会社。

今回のエピソードは、「ゴッドハンド」の企画部プロデューサーである高橋大介さんに、<全3回>にわたって、商品の誕生秘話を語っていただきます。

 

◆◇◇◇

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まずゴッドハンド株式会社の概要をお聞かせください。

 

 

高橋:

弊社は2010年創業の、プラモデル専用の「アルティメットニッパー」をはじめとした工具を製造販売しているメーカーです。

 

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親会社に、1964年に創業した株式会社ツノダという会社もありますよね。

 

 

高橋:

ツノダもニッパーやペンチの生産を長らく手がけてきた会社で、ゴッドハンドはその子会社にあたります。ツノダがOEM生産を中心とした商売をしている中で、ツノダの常務取締役である角田稔(現ゴッドハンド社長)が「子会社をつくって直販のネットショップをやる」と申し出て立ち上げたのがゴッドハンドです

 

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設立当初の目的はメーカーではなくネットショップが主だったのですね。

 

高橋:

そうですね。最初の1年は社長の角田一人の会社だったこともあり、ネットショップしかやっていませんでした。ツノダの商品をメインに販売しながら、燕三条にある工具メーカーさんたちの商品も仕入れて販売していたんです。

 

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メーカー事業に転換するきっかけは何かあったのでしょうか?

 

高橋:

当然ながらライバルとなるネットショップがたくさんある中で、「燕三条産の工具を取り扱っている」というだけではなかなか競合には勝てませんでした。初期の頃は売上数万円という月が続き、初年度あわせても売上が240万円。あっという間に会社存続の危機にさらされました。

 

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そこで方向転換を余儀なくされた、と。

 

高橋:

はい。やはり他社で上手くいっているネットショップはオリジナル商品を持っていて、自分たちも自社オリジナル商品を作るしかない、とはじめたのがきっかけですね。

 

◇◆◇◇

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最初はどのようなオリジナル商品を作られたのですか?

 

 

高橋:

まず最初は、ツノダの工場で欠陥品として残されたニッパーを改良して売るところからスタートしました。社長の角田自身が「刃付け」と呼ばれるニッパーの刃をつくる修行を経ているので、自ら作ることができたんです。

 

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社長自らが職人なのですね。

 

高橋:

角田のつくるニッパーの特徴は、なんといってもその「切れ味の鋭さ」。その特徴を活かす商品として目をつけたのが「爪切り用ニッパー」と「プラモデル用ニッパー」でした。

 

 

高橋:

研究開発期間を経て、2011年の7月に「アルティメットニッパー」の初期品が出来あがります。当時はすべて社長が毎日深夜まで残って手作りしていたので、わずか10本しか販売されませんでした。

 

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社長お一人ですべてやっていたのですね。。

 

高橋:

いかんせん人手が足りていないので、画像も掲載せずに「究極のニッパーを販売します」とだけ書いてウェブショップに載せたそうなんです。そしたら、本当に売れちゃって(笑)

 

>:

それは凄いですね(笑)

 

高橋:

そこからお客様の意見を少しずつ反映しつつ、やった現在の形に近づいたのが2012年の頃です。

 

◇◇◆◇

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そこから一気に人気に火がついた、という感じだったのでしょうか?

 

 

高橋:

腕の良いモデラーさんなどの間で話題になったとはいえ、コアな市場なので、月々数十本が売れていく程度でした。逆に、その頃は「爪切り用ニッパー」がたくさん売れていましたね。

 

>:

いまの御社のイメージとは異なりますね。爪切りも「切れ味」に特化されているのですか?

 

高橋:

そうですね。おそらく「ニッパー型の爪切り」の中では日本一切れるんじゃないでしょうか。当時は爪切りに注力していましたが、現在はより品質、生産性をアップした新商品を開発中です。

 

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ではプラモデル専用ニッパーはどのように人気になったのでしょうか?

 

高橋:

私が二人目の社員として入社したのが2013年の2月。当時は社長が商品をつくって、新卒の子が店長としてウェブショップを運営し、社長の奥さんが商品梱包と発送をする、という超少数精鋭会社でした(笑)

 

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よく入社を決められましたね(笑)。ゴッドハンドを知ったきっかけはなんだったのですか?

 

高橋:

私はもともとデザイン系の学校を卒業後、ラジオ局でディレクターをやっていたのですが、ちょうど地元の新潟でデザインのスキルを生かせる会社を探していました。そしたらウェブショップのデザインや商品撮影担当を募集している「ゴッドハンド」という怪しい名前の会社が見つかった(笑)

 

>:

(笑)

 

高橋:

なので、入社して最初のミッションは「爪切りの商品ページをリデザインすること」でした。そして、そのデザインがひと段落した頃に、ふと会社の片隅に置かれていた「アルティメットニッパー」を使ってプラモデルを作ってみたら、その切れ味に衝撃を受けたんです。「なんじゃこりゃ!?」と(笑)

 

◇◇◇◆

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そこから「アルティメットニッパー」のPRにも本腰をいれられるのですね。

 

 

高橋:

ちょうどその頃、「アルティメットニッパー」の売れ行きが伸び悩んでいた時期でした。原因は明白で、当時の商品ページがとにかく「注意書き」しか目立たないページだったんです(笑)

 

>:

「注意書き」、ですか?

 

高橋:

いまでも「世界一折れるニッパー」と言っているほど、この「アルティメットニッパー」は切れ味を追求している反面、繊細という特徴があります。トラブルを防ぐためにも「注意書き」を増やす必要があるのです。

 

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なるほど。

 

高橋:

とはいえ、商品ページがひたすら赤字で「注意書き」が羅列されてるようなひどい状態で。これでは買おうとは思わないですよね(笑)

 

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それはたしかに、改善の余地がありそうです。

 

高橋:

商品ページリニューアルに着手したのが、2013年の4月ごろ。「注意書き」をお客様に読んでいただき、かつ購入につなげる方法を考えていたところ、パッと思いついたのが「漫画」でした。そして、その中で偶然生まれたのが「ニパ子ちゃん」です(笑)

 

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ここで「ニパ子ちゃん」がついに登場するんですね!それは楽しみです!

(つづきます)

 

◇◇◇◇

「一度切れ味を体験すると他のニッパーは使えない」というファンもいるほど、その名前に恥じない究極の切れ味をもつ「アルティメットニッパー」

 

商品が発売されて2年ほど経った頃、彗星のごとく現れた「ニパ子ちゃん」の活躍で、「アルティメットニッパー」は大ヒット商品へと生まれ変わります。詳しくは次回、、

 

To be continued <第2回>誕生5周年!ニッパー擬人化キャラクター「ニパ子」爆誕秘話

 

取材・文・写真:小縣拓馬

写真協力:ゴッドハンド

 

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