<第1回>原型師は全員女性!リーメントが作るミニチュア開発現場に潜入!

<第1回>原型師は全員女性!リーメントが作るミニチュア開発現場に潜入!

<第1回>原型師は全員女性!リーメントが作るミニチュア開発現場に潜入!

リーメント

キャンディトイ、雑貨の企画開発・販売

キャンディトイ(玩具菓子)メーカーとして、精巧なミニチュアの開発技術を武器に、多くの人気シリーズを展開している「リーメント」。

 

彼女たちの作り出す「小さな可愛い世界」は、特に女性を中心に、世界中に多くのファンを抱えています。

 

 

今回のエピソードは、リーメントの看板シリーズ「ぷちサンプルシリーズ」開発担当の長尾百恵さんに、<全3回>にわたって、リーメント開発力の秘密や、商品企画への思いについて語っていただきます。

 

◆◇◇◇

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まずリーメントの会社概要について簡単にお聞かせいただけますか?

 

 

長尾:

リーメントは1998年に、もともと大手玩具メーカーに勤めていた弊社社長の大竹が独立し、創業した会社です。大手メーカー出身とはいえ、最初は完全にゼロからのスタートだったと聞いています。

 

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最初からキャンディトイをメインに展開されていたのですか?

 

 

長尾:

いえ、最初はキャラクターストラップなど雑貨中心の商品を作っていました。その後、自社開発で持ち運べるビアサーバーなどを発売し、オリジナル商品に注力していく中で、2002年に食品や生活雑貨のミニチュアを軸とした「ぷちサンプルシリーズ」がスタートしました。このシリーズのヒットが現在に続くキャンディトイの礎となっています。

 

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食品や生活雑貨のミニチュアに目をつけられたきっかけは何だったのでしょうか?

 

長尾:

「ぷちサンプルシリーズ」は、開発部に「かっぱ橋(浅草)の食品サンプル」が大好きでコレクションしている社員がいて、「食品サンプルをミニチュアで手軽に集められたらいいのに」と思い、企画したことがきっかけでスタートしました。

 

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社員の方の「好き!」がきっかけで商品化されたのですね。

 

長尾:

ちょうど時流としても「チョコエッグ(フルタ製菓)」や「タイムスリップグリコ(江崎グリコ)」がブームになっていた時期で、キャンディトイの大人向け市場が広がり始めていました。しかし商品群を見ると、「大人女子」向けの市場はぽっかり空いていて、その隙間にうまく入り込めたのも「ぷちサンプルシリーズ」成功の要因だったと思います。

 

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ターゲットを「大人女子」に定められたのは面白い視点です。

 

長尾:

「ぷちサンプルシリーズ」は立ち上げ当初から変わらず、メインターゲットは20〜30代の女性です。子供時代にお人形遊びなどで触れたミニチュアを懐かしんでいただき、原体験に戻れるような商品をコンセプトにしています。開発担当者たちも女性がほとんどなので、まさに自身の「好き!」を形にしている職場です。

 

◇◆◇◇

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リーメントの商品の特徴をお聞かせいただけますか?

 

 

長尾:

大人が見ても「驚きがあること」を大切にしていて、精巧に商品を作りこむことを徹底しています。

 

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たしかに、商品ひとつひとつの細かさに驚かされます。

 

長尾:

小道具になにげなく書かれている文字も、読むと実は面白いことが書いてあったりします。お客様の中には虫眼鏡を使って文字を読んでくださり、「これにはなんと書かれているのですか?」と問い合わせてくださる方もいるんですよ。

 

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その精巧さが「大人女子」の心を掴んでいるのですね。

 

 

長尾:

商品テーマによっては「裏設定」も細かく設定しています。例えば部屋のミニチュアだとすると、まずはその部屋に住んでいる人物設定を細かく決めて、「この子はお給料20万円無いだろうから、きっと毎週こんな食事をしている」といった議論を繰り返して商品を作っているんです。

 

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リーメントの商品はスーパーやコンビニで必ずといっていいほど見かけますが、CMなどはあまり見かけません。

 

長尾:

ひとつに「商品自体がなによりのセールスマン」という考えを持っています。なので社員の割合も開発職が多いですし、「いい商品を作れば、自然と口コミが広がる」という考え方で商品作りに向き合っていますね。

 

◇◇◆◇

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開発担当者はほとんど女性とおっしゃいました。社員も女性がメインなのですか?

 

長尾:

社員は7〜8割が女性です。企画開発メンバーが13人いますが、男性は2人だけで、あとは全員女性です(笑)

 

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まさに女の園ですね。。(笑)

 

▲リーメントの原型師が集う「原型室」。女性100%の空間が広がる。

長尾:

商品のメインターゲットが20〜30代の女性なので、メンバーも20代女性を中心に構成されています。さらに、リーメントの精巧なものづくりを支える「原型師」は社員が6名、アシスタントが4名いるのですが、こちらも全員女性です。

 

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「原型師」が社員で、しかも全員女性なのですか!勝手に男性が多い仕事のイメージを持っていました。

 

長尾:

たしかに男性が多い業界なので、これだけ女性メンバーでやっているのは弊社くらいではないでしょうか。さらに特徴的なのが、形をつくる「原型師」と、彩色をする「フィニッシャー」を分けていないことです。分業制にしている会社が多いのですが、うちの原型師たちは「形もつくれて、色も塗れる」ことを前提としています。

 

 

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それだけ、一人一人が商品に責任をもって仕上げるのですね。

 

長尾:

基本的に1商品につき、開発者1人と原型師1人がタッグを組んで商品を作っています。開発者は生産工場との交渉なども全て担当するので、それだけ商品への思い入れは強いものがありますね。

 

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ちなみに、なぜそこまで女性メンバーの採用にこだわられているのですか?

 

長尾:

女性にこだわっている訳ではありませんが、ものをミニチュアにするときに、正確に「何分の一スケール」に縮小しただけでは、決して良い商品は出来ません。たとえば「かき氷」のミニチュアを作るときは、実物の写真をたくさん撮影したうえで、単純にスケールを縮小するだけでなく、小さい中でいかによく見せるかが大事だと思っています

 

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「美味しそうな」といった女性独自の感覚が必要とされるわけですね。

 

▲食パンを「ふわっと、美味しそうに」作る原型師の仕事風景。

 

長尾:

はい。企画開発メンバーからの指示も「かわいく」や「美味しそうに」といった感覚的な指示がどうしても増えてしまいます。なので、そういった感覚を鋭く汲み取れる、繊細なメンバーが多いかもしれませんね。

 

◇◇◇◆

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リーメントの精巧な商品づくりの裏には、担当者一人一人の技術と思いが込められていることがよくわかりました。

 

 

長尾:

たしかに、裁量が大きい分、商品に担当者の個性が現れやすいですね。商品を集めてくださっているお客様のコレクションをみると、知らず知らずのうちに同じ担当者の商品ばかり集めてくださっている場合もよくあります。それだけ、自然と担当者の個性がお客様にも伝わっているのだと思います。

 

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やはりリーメントに入社するには、ものすごくプロフェッショナルな能力を持っていないとダメなんですか?

 

長尾:

そんなことないですよ。弊社の開発メンバーはほとんどが異業種から転職してきたメンバーです。私も商品開発なんて全くやったことも無いところから転職して来ました。

 

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えっ、そうなんですか?

 

長尾:

はい。あくまで普通のユーザーに近い視点を持つメンバーが集まっているからこそ、お客様の心に響く商品づくりができているのかもしれません。

 

◇◇◇◇

業界広しと言えど、これだけ女性メンバーを中心にフィギュア・ミニチュア作りに挑む会社はリーメントの他には無いのではないでしょうか。リーメントの「小さく可愛い世界」を作る秘訣は、そんな開発現場にありました。

 

次回、若きヒットメーカーの長尾さんに、リーメントの商品づくりについて語っていただきます。

 

To be continued <第2回>リーメント「ぷちサンプルシリーズ」が生まれるまでの舞台裏

 

取材・文・写真:小縣拓馬

 

 

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