<第2回>「作る喜び」と「美しさ」を持つエアロベースの模型作り

<第2回>「作る喜び」と「美しさ」を持つエアロベースの模型作り

<第2回>「作る喜び」と「美しさ」を持つエアロベースの模型作り

エアロベース

模型キットの企画開発・卸売

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前回>、試作品をつくり、エアロベースを創業するまでのお話をお伺いしました。

 

 

岩見:

最初は営業もやったことが無いので、どういうところに話に行ったらいいかもわからない状態でした。それでも、周囲のお膳立てもあり、1作目2作目は結構売れたんです。

 

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商品に新規性がありますものね。

 

岩見:

おかげさまで雑誌にもたくさん掲載いただいて、そこから飛行機の機内販売に取り扱っていただいたり、東急ハンズといった雑貨屋さんに取り扱っていただくようになりました。

 

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販路がいわゆる普通の模型店では無いのですね。

 

岩見:

そうですね。販売を始める前は想定していなかったのですが、エアロベースのお客様は4割ほどが女性なんです。

 

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それは意外です!

 

岩見:

そうですね。女性向けのおしゃれ雑貨店や、少し高級感のある文房具の横などで販売するとよく売れるんです。あとは観光客が多い店などでも多く取り扱っていただいています。

 

◇◆◇◇

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ユーザーが当初の想定と違ったことで、商品の仕様にも変更があったのでしょうか?

 

 

岩見:

当初は私のように、普段から模型に触れている人向けに商品を作っていました。ですが、とある時計メーカーが時計の購入特典としてエアロベースの模型を注文してくださったのをきっかけに、偶然、手のひらサイズで組み立ても簡単なシリーズが生まれたんです。

 

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現在主力となっているシリーズですね。

 

岩見:

模型に触れたことがない女性や子供でも作ることができるシリーズになっています。作ることができるかどうかの目安は、裁縫で針の穴に糸を通すことができる器用さがあるかどうか。裁縫を普段やっている女性は上手に出来る傾向があるんですよ。

 

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パッとみると、難しそうに見えてしまうのですが、そんなに簡単なんですね。

 

岩見:

模型の常識を理解している人ほど、勝手に構造を想像して難しいと思い込んでしまう傾向があります。でも私の設計は難しいことをする必要が無いので、やり方さえわかれば誰でも作ることができるんです。

 

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子供でも作れるとおっしゃっていましたものね。

 

岩見:

経験があるかどうかではなく、「作りたいかどうか」。その気持ちさえあれば、どんな小さなお子さんでも作ることができますよ。

 

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商品を設計する流れを簡単に教えていただけますか?

 

 

岩見:

まずは取材です。例えばこのエッフェル塔は設計に1年かかりましたが、パリに2度取材に行きました。試作品を持ちながら実際のエッフェル塔を覗いてみて、部品の検証を繰り返します。

 

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サイズ違いのエッフェル塔も、微妙に設計が違うのですね。

 

岩見:

実物をそのまま小さくする、というのはありえないですね。この大きなエッフェル塔へのリサイズも設計に半年かかりました。素材の厚みも違いますし、大きくした分エレベーターを付け加えるなど、全体のバランスを見て調整しています。

 

 

岩見:

それでいて、模型は娯楽ですので、組み立てるときにワクワクできないと意味がない。現物どおりに精巧に再現するだけでは不十分で、作る楽しみまで考えながら設計をする必要があるんです。

 

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それだけ実物を徹底的に理解した上で、独自の解釈を模型に盛り込んでいくのですね。

 

岩見:

たとえばライト兄弟の「ライトフライヤー号」を設計したときは、ワシントンのスミソニアン博物館に1週間通いました。リンドバーグが大西洋横断に成功した「スピリット・オブ・セントルイス号」も商品化を見据えて撮影していると、あまりにも熱心だということで警備員が集まってくるほどでした(笑)

 

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岩見さんなら想像できます(笑)

 

岩見:

エアロベースは作る「喜び」と作った作品の「美しさ」に感動いただける商品づくりを目指しています。そのための準備は徹底して行なっていますね。

 

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徹底した取材ののちに、設計に移ります。

 

 

岩見:

設計では、まずおおよそのサイズを考えます。次に、どの素材が向いているかを検討していきます。

 

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素材によって設計が変わるんですか?

 

岩見:

金属模型ではステンレスで作ったものをそのまま素材を変えて別色で出す、というのが難しかったりします。素材が持つバネ性などをふまえて、その素材でしか出来ない絶妙な設計をしているからです。

 

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なるほど。加工はどのようにされているのですか?

 

 

岩見:

このようにパソコンで図面を作ったあとは、「エッチング加工」という技術を生かして提携工場に加工をお願いしています。この技術は昔からある技術で、金属板を溶かして形状を作っていく技術です。

 

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すべて日本製で作られているのですね。

 

岩見:

金属加工、印刷、パイロット人形などのメタルパーツに至るまで、すべて日本製です。

 

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こちらの手紙はなんですか?

 

 

岩見:

商品にはすべてアンケートハガキを同封しているのですが、メッセージを郵送してくださるお客様がたくさんいるんです。いただいた手紙には、すべて手書きの手紙とカタログをお送りするようにしています。やはりこういったお客様の声が、なによりの原動力になりますね。

 

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岩見さんのブランドメッセージにはこのような一節があります。

 

「作る楽しみ、完成した作品への愛着。何より没頭し充実した時間。その記憶さえあれば子どもでも大人でも、人はものを作る「喜び」をいつでも取り戻せるのだと証明し続けたい。」

 

普段「ものを作る喜び」から遠ざかっているみなさまも、ぜひエアロベースの商品を手にとってみてください。きっと楽しい時間が待っているはずです!

 

To be continued <第3回>夢は「航空幼稚園」設立?エアロベースが模型で拓く未来

 

取材・文・写真:小縣拓馬

 

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