<第1回>同人誌から生まれた?ヒット作「フレームアームズ・ガール」誕生秘話

<第1回>同人誌から生まれた?ヒット作「フレームアームズ・ガール」誕生秘話

<第1回>同人誌から生まれた?ヒット作「フレームアームズ・ガール」誕生秘話

フレームアームズ・ガール

美少女プラモデルシリーズ

「フレームアームズ・ガール」というプラモデル発の美少女メカシリーズをご存知でしょうか?2015年の発売以降人気を集め、2017年にはアニメ化もなされるヒットシリーズへと成長しました。

 

今回は、この「フレームアームズ・ガール」企画担当である、コトブキヤ 野内秀彦さんに、<全2回>にわたって、シリーズが生まれるまでの秘話について語っていただきます。

 

◆◇◇◇

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まず簡単にご経歴の紹介をお願いいたします。

 

 

野内:

私はもともとフリーで様々な業種のWebディレクションをやっていて、2008年に中途でコトブキヤに宣伝担当として入社しました。

 

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Webディレクションという仕事から始まり経営企画の部署に移った後、現在は商品企画を担当されています。

 

野内:

もともとプラモデルは好きだったので、ちょうどメンバーを募集していたタイミングで手をあげ、異動になりました。企画担当になって8年くらいが経ち、現在は管理職として主にプラモデル企画チームのマネジメントをしています。

 

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異動された当初は全く違う業務内容で大変だったのではないでしょうか?

 

野内:

そうですね。なにもわからなかったので、当時の上司をひたすら質問攻めにする日々でした。上司は大変だったろうなぁと思いますね(笑)

 

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これまで主に担当された商品をお聞かせください。

 

野内:

他社版権のプラモデルは多岐にわたりますが、自社版権タイトルとしては「M.S.Gシリーズ」「フレームアームズ」「フレームアームズ・ガール」「メガミデバイス」ですね。

 

◇◆◇◇

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今回はその中でも「フレームアームズ・ガール」についてお聞きしたいと思っていますが、その前にシリーズの土台となる「M.S.Gシリーズ」「フレームアームズ」についてお聞かせください。

 

 

野内:

「フレームアームズ」は私が入社した当時にスタートした、当時別の担当が始めた企画で、もう9年目になります。最近同様の取材が多いので、頭の中に年表が入っていますよ(笑)

 

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(笑)。ぜひお教えください。

 

野内:

15年前からスタートした「M.S.G」は「モデリングサポートグッズ」の略で、武器や手といった部材を展開しているシリーズです。例えば昔は「関節が動かない」プラモデルも多かったので、それを「改造して動く関節にしたい」というユーザーに向けた商品です。たまに私ですら「このパーツどうやって使うんだ?」と思うものもあるほど、豊富なラインナップを誇ります(笑)

 

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(笑)

 

野内:

そして、「M.S.Gシリーズ」の延長で、自社のオリジナルロボットメカニック商品として立ち上がったのが「フレームアームズ」です。中核となる共通素体(フレーム)に外装(アーマー)を装着することによって、様々なデザインのロボットを簡単に組み替えることができ、さらに共通素体・外装の組み替えで無限のバリエーションを作ることができます。

 

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「M.S.G」とも合わせて遊べるんですよね。

 

野内:

はい。「M.S.G」で採用されている3mmの接続ジョイントを「フレームアームズ」でも踏襲しているので、長年続けてきたM.S.Gシリーズとも組み替えて遊べるプラモデルシリーズとなっています。

 

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「フレームアームズ」はアニメや漫画を展開しているわけでもないのに、長く愛されているシリーズですね。

 

 

野内:

そうですね。業界には「アニメをやらないと売れない」という強迫観念のようなものがありますが、長年続けてきた「M.S.G」の素地があったこともあり、おかげさまでロングランのシリーズになりました。

 

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「フレームアームズ」がユーザーから支持されているポイントをお聞かせください。

 

野内:

やはり機構とデザインで、お客様をどこまで「妄想させられるか」で勝負しています。素体である「アーキテクト」はロボット可動モデルの究極を目指した機構と、様々なロボットにも対応できる汎用性の高いデザインを目指しました。

 

>:

妄想して、カスタマイズするのが一番の醍醐味なのですね。

 

野内:

その通りです。外装部品は他プラモデルと同様に塗装や改造も楽しめるので、まさに「自分だけ」の機体を作れるところがユーザーの皆さんに受け入れていただいているポイントだと思います。

 

◇◇◆◇

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そんな「フレームアームズ」の成功を土台に、2015年に「フレームアームズ・ガール」というスピンオフシリーズがスタートします。

 

 

野内:

この企画自体は、「フレームアームズ」が生まれた2009年から、すでにデザインだけは存在していたんです。

 

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それは、どういうことでしょうか?

 

野内:

デザインされたのは島田フミカネ氏。いわゆる「メカ少女」のデザイナーとして日本を代表するお方です。「フレームアームズ」のメカニックデザインを担当してくださっている柳瀬敬之さんと島田さんの仲が良く、「フレームアームズ」開始のタイミングで柳瀬さんが島田さんにお願いして柳瀬さんの同人誌に寄稿してもらったんです。

 

▲島田フミカネ氏が描き下ろした同人誌 フレームアームズ・ガール「轟雷」

 

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同人誌から生まれたんですか!

 

野内:

そうなんです。なので最初は弊社が発注したものではなく、完全に趣味から生まれました(笑)

 

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しかし、影響力のあるご両名なので、かなり話題になりそうです。

 

野内:

当時の弊社には人間キャラクター系プラモデルをつくるノウハウが無かったのですが、その後数年間の間にいくつかキャラクター系プラモデル商品を発売して経験も積んだので、「フレームアームズ」5周年のタイミングに合わせて「フレームアームズ・ガール」の商品化を決定しました。

 

◇◇◇◆

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その後、お客様の反応はどうだったのでしょうか?

 

 

野内:

正直いうと、そんなにヒットするとは予測していませんでした(笑)。「フレームアームズ」のお客様の何割かが買ってくださるかな、と。でも蓋を開けてみると、「フレームアームズ」の何倍もの予約が集まったのです。

 

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それはすごいですね。

 

野内:

2015年1月に第一弾の「轟雷」の予約が始まり、想定以上の数を予約していただき、「本当に発売月に発売できるのか?」というほどの状態でした。さらに、「轟雷」の発売前に予約開始した第二弾「スティレット」は、「轟雷」以上に予約が入り、泣く泣く発売月をひと月延期することとなりました。普通シリーズ物は第一弾がピークなことが多いのですが、本当に想定外のヒットでしたね。

 

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なにがそこまでのヒットを巻き起こす要因だったのでしょうか?

 

野内:

まずは島田さんが描く非常に魅力的なデザインを再現度高くプラモデル落とし込めていること。弊社は社員としてプラモデルやフィギュアをつくる原型師が20名ほど揃っており、この商品に関しては原型師の清水康智が人体の可動ギミックなども含めて上手につくってくれました。なかなか他社ではこの造形力で商品をつくることができません。

 

 

野内:

さらに、柳瀬さんのメカニックデザインも再現度高く立体化できています。これも原型師・清水のこだわりの賜物です。清水は元々メカ・ロボットをつくるための原型師として入社した男なので、彼の本領が発揮された商品となっています。フィギュアとロボットの両方を精度高くつくれる原型師はなかなかいないので、造形的な質の高さは清水のおかげと言っていいと思いますね。

 

◇◇◇◇

今回のエピソードは、ヒットシリーズ「フレームアームズ・ガール」が生まれるまでのエピソードでした。

 

次回、さらに「フレームアームズ・ガール」の魅力、および企画担当の野内さんの想いに迫ります。

 

To be continued <第2回>「フレームアームズ・ガール」から解く、ヒットの秘訣

 

 

取材・文・写真:小縣拓馬

写真協力:コトブキヤ

 

 

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