<第2回>配管メーカーから「ブロック事業」が誕生した理由

<第2回>配管メーカーから「ブロック事業」が誕生した理由

<第2回>配管メーカーから「ブロック事業」が誕生した理由

Tublock チューブロック

配管継手メーカー生まれの組立ブロック

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まずはじめに、御社の会社概要について改めてお聞かせください。

 

 

鈴木:

弊社はベンカングループという、主に水道管やプラント施設に使われる配管など、配管継手を製造しているメーカーのグループ会社として誕生しました。

 

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配管って、普段はあまり注目されないですが、実は身の回りにたくさんありますよね。

 

鈴木:

はい。小指サイズのものから人の身長以上のサイズまで、ありとあらゆる大きさ・形・素材の配管が世の中では使用されています。70年以上にわたって、ベンカングループは様々な配管を製造してきました。

 

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鈴木さんは元々ベンカングループでどのような仕事をされてきたのですか?

 

鈴木:

主に建築事業者向けに配管の営業をしていました。いまやっている事業とはまったく違う仕事でしたね(笑)

 

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そういったメーカーが、こういったブロック玩具を展開されるのは非常に斬新だなと感じます。

 

鈴木:

基本的に配管というものは縁の下の力持ち的な存在のため、なかなかみなさんに認知していただける機会がありません。そんな状況下で、配管メーカーとしての強みを生かしながら一般消費者の方々向けに何か新規事業ができないかということで「チューブロック」はスタートしました。

 

◇◆◇◇

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なるほど。では最初は「一般消費者向け」というお題のもと、様々な新規事業のアイディアが出されたのでしょうか?

 

 

鈴木:

そうですね。事業開発室という部署が発足し、当初は具体的なことは何も決まっていなかったのでゼロからのスタートでした。

 

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ゼロからのスタートだったのですね(笑)

 

鈴木:

最初は我々が作っている配管を違った形で転用できないかということで、配管を使ったインテリアや家具づくりにチャレンジしました。配管は形がある程度制限されているからこそ、組み合わせを工夫して作り出す面白さがあります。

 

 

鈴木:

とはいえ、配管の組み立ては専用の工具や溶接技術を必要とするため、気軽には組み立てられません。そこで、もっと簡単に組み立てが楽しめる商品が作れないか、ということで500ほどの事業アイディアを検討したのち、「配管のブロック」という発想に辿り着きました。

 

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配管の組み替えを楽しむブロック、というのはたしかに新鮮です。

 

鈴木:

我々の作った配管が使われているプラントや工場が、家の中で精密にミニチュアとして再現できたら嬉しいよね、というのが着想のきっかけです。たしかに、普通の玩具メーカーには無い発想かもしれませんね。

 

◇◇◆◇

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しかし普段は金属製の配管を製造されている御社に、プラスチック製の玩具を製造するノウハウはありませんよね?

 

鈴木:

全く無かったですね(笑)

なので協力してくれる開発会社や樹脂会社を飛び込みで探すところから始めました。

 

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コンセプトは固まったものの、商品化までのハードルはかなりありそうです。

 

 

鈴木:

チューブロックの企画は、ステップが進むごとに目標を定めて、目標をクリアできなければ開発をストップするというルールで企画進行していきました。なので試作品でのテストマーケティングや、小売店様へのテストセールス、量産に向けたクラウドファンディングなど、多くのステージをクリアして商品化まで漕ぎ着けることができました。

 

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さすがに、大きな企業の新規事業開発といった感じの進め方ですね。

 

鈴木:

でも最初は私含めメンバーは2人しかいませんでした(笑)。経験も無い中で、すべて手探り状態で進めていたので、なかなか苦労しましたね。試作品ができてから1年近く経った2016年の8月に新会社として登記し、2016年10月に発売を迎えることができました。

 

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特に開発でこだわられた部分はどこでしょうか?

 

鈴木:

ブロックとして接合する凹凸が一種類の形状で構成されている点ですね。通常、ブロック玩具では、凸同士だから繋がらない、といったことが起こりますが、チューブロックの構造では起きません。この構造で特許も取っています。

 

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新規参入にも関わらず、技術力が光りますね。

 

鈴木:

そうですね。他にもブロックならではの接合の調整も、遊びやすいバランスになるまで何度も試行錯誤し、現在の状態に至っております。

 

◇◇◇◆

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実際「一般消費者向け」のビジネスを立ち上げてみて、いかがでしたでしょうか?

 

鈴木:

当然なのですが、事業者向けの商売と一般消費者向けのメーカー業では、ひとつの商品における販売金額がまったく違いますよね。事業者向けの営業をしている頃は、ひとつ数百万円の商品を販売していましたが、チューブロックはひとつ500円からです。事業として成長させるためには販売数の小さな積み重ねが必要で、その点はまだまだ慣れない部分かもしれません。

 

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逆に、違ったやりがいも感じられているのではないでしょうか?

 

鈴木:

やはりダイレクトにお客様とつながることができるので、一生懸命に作品作りされている姿や表情を見ることが出来たり、感想など直接お聞きできるのは、嬉しいですね。

 

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前回>、「つながる楽しさを届けたい」とおっしゃっていました。

 

 

鈴木:

そうですね。我々とお客様が「つながる楽しさ」、ブロックとブロックが「つながる楽しさ」、

実際の配管やライフラインについての興味からはじまる「つながる楽しさ」。様々な楽しさを、チューブロックを通して届けていければなと思っています。

 

◇◇◇◇

配管継手メーカーの新規事業として生まれた「チューブロック」。配管の魅力だけでなく、「つながる楽しさ」を通して、ものづくりの楽しさを多くの方々に広めていきそうです。

 

新感覚ブロック「チューブロック」、ぜひ遊んでみてください。きっと新しい「つながり」が見つかるはず。応援します!Cheers!

 

取材・文・写真:小縣拓馬

 

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